rTMSの保険診療

2019年5月31日付の『「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」等の一部改正について(厚生労働省ホームページ)』において、「I002 通院・在宅精神療法」へ経頭蓋治療用磁気刺激装置による治療(rTMS治療)を行う場合の通知(21)が以下の通り追加されました。

 
第8部 精神科専門療法(厚生労働省ホームページ)
第1節 精神科専門療法料
I002 通院・在宅精神療法
(1)~(20) (略)

 

(21) 薬物治療で十分な効果が認められない成人のうつ病に対して、経頭蓋治療用磁気刺激装置による治療を行う場合には「注4」の「ロ」の所定点数を準用して算定する。

  • ア  本治療を実施する場合は関連学会の定める適正使用指針を遵守すること。
  • イ  既存の抗うつ剤治療を1種類以上使用した経験があるものの、十分な効果が認められない成人のうつ病患者に用いた場合に限り算定できる。ただし、双極性感情障害、軽症うつ病エピソード、持続気分障害などの軽症例や、精神病症状を伴う重症うつ病エピソード、切迫した希死念慮、緊張病症状、速やかに改善が求められる身体的・精神医学的状態を認めるなどの電気痙攣療法が推奨される重症例を除く。
  • ウ  関連学会の定める適正使用指針に基づき、適正時間の刺激により治療が行われた場合に算定できる。時間については、治療装置による治療の前後の医師又は看護師によって行われる面接の時間及び治療装置の着脱に係る時間は含まない。なお、当該の治療を行った医療機器、行った日時及び刺激した時間について、診療録に記載すること。
  • エ  初回の治療を行った日から起算して6週を限度として、計30回に限り算定できる。また、治療を行った全ての日について診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
  • オ  治療開始前にHAMD17又はHAMD24(ハミルトンうつ病症状評価尺度)による評価を行い、その分析結果及び患者に対する本治療の説明内容を診療録に記載すること。
  • カ  第3週目及び第6週目にHAMD17又はHAMD24による再評価を行い、その内容を診療録に記載すること。なお、第3週目の評価において、その合計スコアがHAMD17で7以下、HAMD24で9以下である場合は寛解と判断し当該治療は中止若しくは漸減すること。漸減する場合、第4週目は最大週3回、第5週は最大週2回、第6週は最大週1回まで算定できる。また、寛解と判断されず、かつ治療開始前の評価より改善が20%未満の場合には中止すること。
  • キ  本治療は、精神科を標榜している病院であって、うつ病の治療に関し、専門の知識及び少なくとも5年以上の経験を有し、本治療に関する所定の研修を修了している常勤の精神科の医師が1名以上配置されている病院で実施すること。
  • ク  本治療は、区分番号「I003-2」認知療法・認知行動療法1又は2の施設基準及び次のいずれかの施設基準に係る届出を行っている病院で実施すること。

(イ) 「A230-4」精神科リエゾンチーム加算
(ロ) 「A238-6」精神科救急搬送患者地域連携紹介加算
(ハ) 「A238-7」精神科救急搬送患者地域連携受入加算
(ニ) 「A249」精神科急性期医師配置加算
(ホ) 「A311」精神科救急入院料
(ヘ) 「A311-2」精神科急性期治療病棟入院料
(ト) 「A311-3」精神科救急・合併症入院料

  • ケ  「注4」の児童思春期精神科専門管理加算の施設基準の規定は適用しない。
 
 
 
 

経頭蓋治療用磁気刺激装置による治療の所定点数は、以下の「注4」の「ロ」を参照。

I002 通院・在宅精神療法(1回につき)(厚生労働省ホームページ)
2 在宅精神療法
  • イ) 精神保健福祉法第29条又は第29条の2の規定による入院措置を経て退院した患者であって、都道府県等が作成する退院後に必要な支援内容等を記載した計画に基づく支援期間にあるものに対して、当該計画において療養を担当することとされている保険医療機関の精神科の医師が行った場合 660点
  • ロ) 区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日において、60分以上行った場合 600点
  • ハ) イ及びロ以外の場合
  1. 60分以上の場合 540点
  2. 30分以上60分未満の場合 400点
  3. 30分未満の場合 330点

注1~3(略)

注4  特定機能病院若しくは区分番号A311-4に掲げる児童・思春期精神科入院医療管理料に係る届出を行った保険医療機関又は当該保険医療機関以外の保険医療機関であって別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、通院・在宅精神療法を行った場合は、児童思春期精神科専門管理加算として、次に掲げる区分に従い、いずれかを所定点数に加算する。ただし、ロについては、1回に限り算定する。